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「あすなろ福祉会」の結婚や同棲を希望する知的障害者に対する不妊処置についての声明

2022年12月21日


「あすなろ福祉会」の結婚や同棲を希望する知的障害者に対する不妊処置についての声明


障害者の自立と政治参加をすすめるネットワーク

代表 さいたま市議会議員 でんだ ひろみ


 私たちは、障害当事者の議員を中心に、障害者の政治参加をすすめる全国団体である。

 本会は設立から20年が経過し、現職議員が40名、うち30名は、肢体障害、視覚障害、聴覚障害など障害当事者である。

 さて、12月19日の複数の報道で北海道江差町の社会福祉法人「あすなろ福祉会」が運営するグループホームで、結婚や同棲を希望する知的障害者が不妊処置を受けていたことを知った。樋口理事長は記者会見を開き「産むことを望んだ場合は、支援できない」との考えを持っていることを明らかにした。優生思想に基づく、パターナリズムそのものである。

 国内では、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律が施行したものの、全国で国に損害賠償を求める裁判が起きている。

 さらに、我が国が批准した国連障害者権利条約の日本政府審査の総括所見が出され、特に、第19条「自立した生活および地域生活への包容」と、第24条「教育」の改善については勧告より強い要請になっている。さらに、第12条「法律の前に等しく認められる権利」に関しては、委員会の姿勢は以前より明確で、後見制度の廃止とそれに代わる意思決定支援のしくみを構築するように各国に勧告してきている。

 あすなろ福祉会が、障害者権利条約をふまえ、社会福祉法の理念に基づき、当事者の人権を尊重されるよう改善することを切望する。

以上


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