複数の省庁における障害者職員雇用の水増し算定に対する慎重かつ誠意ある対応を求める声明

複数の省庁における障害者職員雇用の水増し算定に対する慎重かつ誠意ある対応を求める声明

 中央省庁が雇用する障害者数を水増ししていた問題で、厚生労働省は28日、各省庁を再点検した結果、計3460人分が国のガイドラインに反して不正に算入されていたと発表した。障害者数の約半分が水増しだったことになる。雇用の旗振り役である中央省庁自らが数値を偽っていたことになり、制度の信頼が大きく揺らいでいる。

 水増しは内閣府や総務省、国土交通省など全体の約8割にあたる27の機関で発覚した。

 これは明らかに国家的犯罪行為である。

 政府は、ことの重大な事件の鎮静化を図るために、積極的に障害者採用に取り組むだろう。出先機関にも強く要請するだろう。しかし、障害当事者議員たちの組織として敢えて言わせてもらう。

 今の政府に、省庁に障害者を採用し、雇用し、共に働く資格も経験も何もない

 もし、経験もノウハウもない現状のまま、多数の障害者を採用したところで、採用された障害当事者も職場の仲間も苦労することは明らかだ。

 加藤勝信厚生労働大臣は28日の閣議後の記者会見で、「今年中に法定雇用率に満たない人数を雇用するよう努力してもらう」と述べたがもってのほかである。非現実的な努力目標は即座に撤回すべきだ。

 今一度、原点に立ち返って、現状を猛省したうえで、地方自治体、民間事業所のお手本になるような障害者雇用施策を打ち出すべきである。

 以上のような観点から、政府に対し、以下の点を要望する。あわせて、報道各位におかれては、この声明の視点から報道頂くことを願ってやまない。

1. 再発防止策などを検討するために設置される関係府省連絡会議には、障害当事者団体及び現在働いている障害当事者職員を委員として選任されたい。

2. 全省庁において多様な障害当事者が働きやすい環境整備をされたい。そのロードマップも示されたい。

3. 各省庁内に障害者雇用部門を新設され、所管の事業所との人事交流含め、障害者雇用を全庁挙げて推進されたい。

4. 障害者を雇用できる環境が整備された部署から順次障害者採用試験を実施されたい。

5. 全省庁的な採用が進んだ暁には、一連の経過を冊子にし、ノウハウ集として周知されたい。

2018年8月30日

障害者の自立と政治参加をすすめるネットワーク

代表 さいたま市議会議員 でんだ ひろみ

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