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阿久根市長抗議文

2009年12月吉日

阿久根市長 竹原信一 様


障害者の政治参加をすすめるネットワーク

代表 入部香代子


大阪府豊中市夕日丘1-4-20-307


ブログ記述内容に対する抗議ならびに要請

私たちは障害者の政治参加をすすめるために各地の自治体議員や市民で構成する「障害者の政治参加をすすめるネットワーク」という市民団体です。

私たちは、竹原市長ご自身のブログにおける11月8日の障害者の出生を否定するような独自の主張に強く抗議します。

【ブログの原文】

医者を大量生産してしまえば問題は解決する。全ての医者に最高度の技術を求める必要はない。できてもいない。例えば昔、出産は産婆の仕事。高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを生き残らせている。結果 擁護施設に行く子供が増えてしまった。 「生まれる事は喜びで、死は忌むべき事」というのは間違いだ。個人的な欲でデタラメをするのはもっての外だが、センチメンタリズムで社会を作る責任を果たすことはできない。 社会は志を掲げ、意志を持って悲しみを引き受けなければならない。未来を作るために。

確かに、以前は生きていくことができなかった未熟児の方、先天的な病気のある方、出生時の事故、また、交通事故により重度の障害がある方などが、高度医療の発達・進展により人工呼吸器などをつけたり、適切な医療・看護を受けることで、1日1日を生きています。それは事実です。しかし、高度医療の発達・進展により生き続けている方々は、障害の有無の前に人間として、その命は誰にも奪う権利はありません。しかも、「障害者を生き残らせている」という表現は明らかに障害当事者を差別し、じゃま扱いだと言わんばかりの発言であり、基本的人権感覚がなく、阿久根市の全市民の命と健康と財産を守る責務を有する市長の表現とは到底思えません。障害者は生き続けてはいけないのでしょうか?

さらに、「『生まれる事は喜びで、死は忌むべき事』というのは間違いだ。」という表現には怒りさえ、覚えます。障害があって生まれてきたら、喜べないのでしょうか?

マスコミには「護学校に勤めている人から聞いた情報をそのまま書いた。事実と思う。障害者を死なせろとかいう話ではない」と弁明しています。首長ならば、立場をわきまえ責任ある発言をすべきです。

一方、国内の法制度においても、産科医療補償制度が始まり、臓器移植法も可決・成立するなか、私たちは優生思想の再来を危惧しているところです。

そのような中、首長という責任ある立場の竹原市長の今回の記述・言動は、

障害者に対する差別と偏見の助長、優生思想の拡大につながると大きな危惧を抱いています。

以上のことを踏まえ、私たちは今回のブログの記述について竹原市長に強く抗議すると共に以下のことを求めます。

一、 ブログに記載している文面を即効撤回するよう求める。

一、今回の記述を事実と思われているのであれば、事実を確認したうえで、記者会見を開くこと。

一、 事実と異なっていた場合は、記者会見を開き、真実を公の場で報告し、ブログも修正すること。

一、 常に立場を考えて責任ある発言を求める

一、 ブログに掲載した文面に対し誠意ある謝罪を求める

以上竹原市長の誠意ある対応を求めます。

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